カウンセリングの種類やカウンセラーになる方法の基礎知識
心理カウンセラーは、心の悩みを持っている相談社にカウンセリングや心理療法で治療医しながら改善してくれるメンタルケアの専門家でストレスフルの現代社会には不可欠な仕事です。このWebサイトでは【カウンセリングの種類やカウンセラーになる方法の基礎知識】についてお話します。
はじめに
心理カウンセラーの治療は医師による治療とはっきりと区別されています。傾聴と呼ばれるお話をしっかり聞くことで相談者自身の力で解決の方向性を目指してもらうのが主な目的です。心の悩みを持っている相談者にカウンセリングや心理療法で治療しながら改善してくれるメンタルケアの専門家です。ストレスフルの現代社会には不可欠な仕事ですので、このWebサイトでは【カウンセリングの種類やカウンセラーになる方法の基礎知識】についてお話します。
心理カウンセラーになる方法
心理カウンセラーになるために、国家試験など絶対に必要な資格は設定されていませんので、極端に言いますと誰でも自分は「心理カウンセラー」と名乗っても問題はありません。ですが、能力が伴わないと誰も相手してくれませんし、プロフェッショナルのカウンセラーとはほど遠いのです。心理カウンセラーになるためには臨床経験をたくさんこなして着実に成長出来ると考えてください。臨床経験とは具体的に、カウンセリング現場での経験値を意味します。
では、どのように経験を積めばよいのかという話になりますが、いきなり悩みを相談してくれる相手を見つけることはできるでしょうか。簡単に相談に乗ることは簡単にできません。まずは、心理カウンセラーとして必要な「カウンセリング技術」を学ぶことで基礎を固めることをお勧めします。
カウンセリング技術・スキルを勉強するには、カウンセラー養成学校や、カウンセリングに関する認定資格がたくさんあります。どういった内容のものがあるのかを知ることから始めてみましょう。
心理系の資格がたくさんある理由
日本の歴史を見てみると心理カウンセラー領域で統一的な技能を証明する資格がありませんでした。心理の世界で仕事をしている人達の間では、国家資格を作って欲しいと望まれていました。民間資格である臨床心理士は心理職の専門資格として、一定の地位を構築していましたが国家資格ではなかったのです。
しかし、2017年(平成29年)に施行された「公認心理師法」によって「公認心理師」と呼ばれる国家資格がようやく誕生したのです。ですが、まだまだ仕組みが整ったばかりの国家資格です。「看護師」「医師」「美容師」「保育士」などの国家資格のように確固たる地位としては築けていないですね。「臨床心理士」という名前は聞いたことがあっても「公認心理師」は聞いたことがありませんし、そんな資格はないよ!と言われる場合も多いでしょう。
その一方で、メンタルケアや心理カウンセリングの資格はたくさんあります。これまで国家資格がなかったので、第一線で活躍しているカウンセラーが民間団体やスクールを立ち上げたのです。独自の認定制度を作ってきた歴史があります。民間資格でも一定のスキルを証明できますので、カウンセラーとして問題なく働けるようにサポートしてきました。
民間資格でも国家資格でも、資格を持っていれば誰でもプロフェッショナルな優秀なカウンセラーになれるわけではないです。しかしながら、資格の種類をしっかりと理解して、適切な勉強をすることがカウンセラーになるキッカケになれるでしょう。
心理カウンセラーの役割
メンタル面・精神面のトラブルは病理的な面もありますが、そうではない面もあります。神経症や精神病など病気の場合は専門医による治療が必要ですから、医師ではない人が治療行為をすることは認められていません。ただし、ここで問題になるのは、医学的な治療がベストであるとは限らないのです。
心理療法を用いることで投薬治療をすることなく状況が改善する場合もあり、その手法はさまざまな角度から研究されています。一般的に心理療法は診療心理学をベースにしたアプローチをするのが普通です。
その一方で、健康的な人でも心理的な悩みを抱えてしまうことがあり、これをカウンセリングして解決に向かわせるのも心理カウンセラーの役割と言えるでしょう。悩みを解決することが仕事と捉えられていることが多いですが、相談してくる人が必ず悩みを持っているとは限りません。さらに精神的に成長したいと希望している人に対して能力を開発することも心理カウンセラーの役割です。
ここで注意したいのは、カウンセラーが悩みを解決させるのではなくて、相談者自身が解決することが大切で、それをサポートするのが心理カウンセラーなのです。心理カウンセラーによって解決させる方法は違いますが、相談者が抱えている悩みの根源を分析しながら、心の傷や痛みに寄り添うようにする「傾聴」をメインにする方法が主流になっています。
日本はまだまだそこまでいっていませんが海外のカウンセリング先進国では、気軽にカウンセリングのサービスを使う風潮が浸透しています。社会的にもカウンセラーの仕事は認められています。しかし、日本ではまだまだカウンセリングを受けることに抵抗感を持っている人達が多いです。そこまで心理カウンセラーの仕事は浸透していません。
今では、テレビ番組にも心理カウンセラーが出演して芸能人の心理を分析するシーンが増えています。次第に、心理カウンセラーの仕事が認知されるようになってきました。これからは心理カウンセラーのニーズが拡大してくるのではないかと予測されています。
代表的な心理カウンセラー資格
心理カウンセラーの資格の特徴を簡単にご紹介しますので、参考にしてください。
公認心理師
日本で初めての臨床心理分野での国家資格が公認心理師で、まだ運用実績は少ないですし知名度もありません。これからどのような活動になるか楽しみですが、心理職の国家資格の誕生は業界関係者の悲願でもあったのです。活躍が期待されておりますが、業務範囲や取得条件は「診療心理士」と似ており所定の学位が求められています。
心理カウンセラーになりたい方々に推薦できる資格かどうかは未知数ですが、待望の国家資格ですから公的機関へ就職を希望するならば、応募資格に挙げられるのは間違いないでしょう。一般的なカウンセラーとして仕事をする場合に、公認心理師資格を持っているかどうかは直接仕事に影響することはないと考えられます。
臨床心理士
心理系の国家資格の誕生に時間がかかりましたので、現在心理職の中ではトップランナーの資格で心理業界を牽引している資格が臨床心理士資格です。日本の心理資格の中では一番難しいとされており、臨床心理査定(アセスメント)や診療心理面接などの専門業務を担当しており、幅広いフィールドで活躍している資格です。
臨床心理士を最短で取得するためには、指定の大学院を修了する道筋があります。臨床心理学の修士号を取得すれば受験資格を得られます。大学から計算した場合は、大学の4年間・大学院の2年間・受験期間1年間の合計7年が必要になります。大学卒業者の場合は入学試験に合格すれば大学院に入ることができます。
臨床心理士は心理系で最難関でもあり、対象となっている学習領域がかなり広いです。心理カウンセラーとして、あらゆる力をオールマイティーに身につけたい希望があったり、心理学を学問として突き詰めたいならば、この臨床心理士の資格は是非とも目標としてほしい資格になります。
臨床心理士が活躍する仕事場は心療内科や神経科・精神科がメインになりますが、スクールカウンセラーの募集要項にも臨床心理士が記載されている場合もあります。臨床心理士のマイナス面は、資格取得に必要な期間が長いことで、国家資格ではないこともネックになるでしょう。
産業カウンセラー
働く人の援助をする専門家が産業カウンセラーで、主な仕事の領域は、企業・組織でのメンタルヘルス対策とかキャリア形成支援などです。産業カウンセラーになるには、養成講座を受講したり、大学で指定されている科目を受講したりすれば産業カウンセラーの受験資格を得られます。試験を受けて合格すれば資格取得できますが、臨床心理士と比べた場合は何度も低いですし、知名度の面でもまずまずです。従来は公的資格でしたが、現在は民間資格になっています。
産業カウンセラーはカウンセリングの仕事をしている場合もありますが、企業の活動と密接に関係しています。人事担当者や管理職が産業カウンセラー資格をめざしたり、女性の場合は看護職や事務職の人達がチャレンジしたりしていることも多いですね。産業カウンセラー資格を取得する前には、その資格をどのように活かすのかを考えておいたほうがいいでしょう。
NLPプラクティショナー
NLPは診療療法の一つで、日本語では神経言語プログラミングと訳される心理学です。言葉と思考の作用を体系的に研究する心理学で、NLPの資格の中で最も有名なものがNLPプラクティショナーです。この資格が有名になったのは、政治家・スポーツ選手・コンサルタントが取り入れていることがわかったからです。コーチングスキル・カウンセリングスキル・セラピースキルをトータルに学習します。心理カウンセラーとしては当然ですが、職場や家庭でも活用できるのが魅力になります。
NLPプラクティショナーは複数の民間スクールが認定講座を開講しておりますが、NLPプラクティショナーの認知度が急速に広まったので、詐欺まがいの事例も報告されています。受講する前には騙されることがないようにチェックしましょう。取得までの期間や受講料など比較検討して、しっかりと選ぶことが大切です。
認定心理士
認定心理士は民間資格のひとつで、大学の心理学部や心理学科で単位を履修した場合に、発行されます。心理学の基礎的な知識を習得した証明になります。最小限の標準的な基礎学力と技術を習得するので、取得する難易度は高くありません。現実的には無試験で資格取得できる資格で、どちらかと言いますと学生向けの資格です。社会人になった人達がわざわざ取得をする必要はないでしょう。
その他の資格
これまで知名度が高い心理系の資格をご紹介しました。心理学はいろいろな心理療法やカウンセリングスキルが存在するのが特徴です。心理系の資格はあげていくとキリがないほど多いです。ここでご紹介した以外でも学習する価値がある講座・カリキュラムはたくさんあります。
医療機関や公的機関の募集要項には大学院を卒業した学歴が必要になる「臨床心理士」が記載されていることも多いです。普通のカウンセリングの現場では、どういった心理系の資格を取得しているのかは、大して重要視されないことが普通です。
一般的な心理カウンセラー養成学校は独自の認定資格を設定しています。ですが、大切なことは独自のカウンセリング技術であるとか、研究している心理療法のノウハウであるのは間違いありません。資格の名前で選ぶのではなくて、学校の理念であるとか方針であるとかで選択するべきでしょう。
通学するのが困難な場合はメンタルケア心理士とかメンタルケアカウンセラーなど通信講座でも人気のものを選ぶことをお勧めします。心理学系の講座を始める場合は、いろいろな講座を検討してみてください。まずはパンフレットなどの資料を集めると、どういった学校の個性があるか理解できるでしょう。
まとめ
カウンセリングの種類やカウンセラーになる方法の基礎知識をご紹介してまいりましたので、理解を深めていただけたでしょう。また、別ページでカウンセリングやカウンセラーに関する情報を随時ご紹介するので参考にしてください。